三菱サーボMR-J4-BシリーズをシンプルモーションQD77MS2、QD77MS4で制御する方法:設定からラダープログラムまで徹底解説

●三菱サーボMR-J4-BシリーズをシンプルモーションQD77MS2、QD77MS4で制御する方法:設定からラダープログラムまで徹底解説

インターロックを取り、必要に応じてアドレスの変更、バッファメモリの変更さえすれば、サーボの位置決めを制御することが可能です。

ここでは、CPUをQ03UDVCPU、シンプルモーションユニットをQD77MS2で作成しています。


QD77MS2、QD77MS4のシーケンサCPUに対する入出力信号一覧

QD77MS2、QD77MS4 → CPUユニット
X0 準備完了
X1 同期用フラグ
X2 使用禁止
X3 使用禁止
X4 軸1 MコードON
X5 軸2 MコードON
X6 軸3 MコードON (QD77MS4のみ)
X7 軸4 MコードON (QD77MS4のみ)
X8 軸1 エラー検出
X9 軸2 エラー検出
XA 軸3 エラー検出 (QD77MS4のみ)
XB 軸4 エラー検出 (QD77MS4のみ)
XC 軸1 BUSY
XD 軸2 BUSY
XE 軸3 BUSY (QD77MS4のみ)
XF 軸4 BUSY (QD77MS4のみ)
X10 軸1 始動完了
X11 軸2 始動完了
X12 軸3 始動完了 (QD77MS4のみ)
X13 軸4 始動完了 (QD77MS4のみ)
X14 軸1 位置決め完了
X15 軸2 位置決め完了
X16 軸3 位置決め完了 (QD77MS4のみ)
X17 軸4 位置決め完了 (QD77MS4のみ)
X18 使用禁止
X19 使用禁止
X1A 使用禁止
X1B 使用禁止
X1C 使用禁止
X1D 使用禁止
X1E 使用禁止
X1F 使用禁止

CPUユニット → QD77MS2、QD77MS4
Y0 シーケンサレディ
Y1 全軸サーボON
Y2 使用禁止
Y3 使用禁止
Y4 軸1 軸停止
Y5 軸2 軸停止
Y6 軸3 軸停止 (QD77MS4のみ)
Y7 軸4 軸停止 (QD77MS4のみ)
Y8 軸1 正転JOG始動
Y9 軸1 逆転JOG始動
YA 軸2 正転JOG始動
YB 軸2 逆転JOG始動
YC 軸3 正転JOG始動 (QD77MS4のみ)
YD 軸3 逆転JOG始動 (QD77MS4のみ)
YE 軸4 正転JOG始動 (QD77MS4のみ)
YF 軸4 逆転JOG始動 (QD77MS4のみ)
Y10 軸1 位置決め始動
Y11 軸2 位置決め始動
Y12 軸3 位置決め始動 (QD77MS4のみ)
Y13 軸4 位置決め始動 (QD77MS4のみ)
Y14 軸1 実行禁止フラグ
Y15 軸2 実行禁止フラグ
Y16 軸3 実行禁止フラグ (QD77MS4のみ)
Y17 軸4 実行禁止フラグ (QD77MS4のみ)
Y18 使用禁止
Y19 使用禁止
Y1A 使用禁止
Y1B 使用禁止
Y1C 使用禁止
Y1D 使用禁止
Y1E 使用禁止
Y1F 使用禁止

バッファメモリ

関連するバッファメモリのみ記載していきます。
先頭XYを0000とした場合のバッファメモリのアドレス表記としています。
U0¥G72 軸1 原点アドレス
U0¥G800 軸1 送り現在値
U0¥G804 軸1 送り速度
U0¥G806 軸1 軸エラー番号
U0¥G807 軸1 軸ワーニング番号
U0¥G816 軸1 外部入力信号
U0¥G817 軸1 ステータス
U0¥G835 軸1 実行中位置決めデータNo.
U0¥G876 軸1 サーボステータス
U0¥G877 軸1 サーボステータス
U0¥G1500 軸1 位置決め始動番号
U0¥G1518 軸1 JOG速度
U0¥G2000 軸1 No.1 位置決め識別子
U0¥G2001 軸1 No.1 Mコード
U0¥G2002 軸1 No.1 ドウェルタイム
U0¥G2004 軸1 No.1 指令速度
U0¥G2006 軸1 No.1 位置決めアドレス
U0¥G2008 軸1 No.1 円弧アドレス

まず、最小限の設定を行っていきます。
三菱電機のGX Works2を使用します。
PCパラメータのI/O割付設定を下記の通り設定します。
CPUの型名は使用する型に合わせてください。ここでは、Q03UDVとしています。
シンプルモーションユニットQD77MS2をスロット0に先頭XYが0000で割付しています。
電源ユニットをQ61P、ベースユニットQ35B、スロット数5なども割付しています。
QD77MS パラメータ設定 I/O割付

PCパラメータのプログラム設定を下記の通り設定します。

今回のプログラムはMAIN、動作回路、SUBとなります。

QD77MS パラメータ設定 プログラム設定

PCパラメータのPCシステム設定を下記の通り設定します。

共通ポインタP0を使用するので、共通ポインタNoの値にP0と入力しています。

QD77MS パラメータ設定 PCシステム設定

インテリジェント機能ユニット→0000:QD77MS2→シンプルモーションユニット設定の基本パラメータ1、原点復帰基本パラメータを下記の通り設定します。

・基本パラメータ1のPr2の1回転あたりのパルス数を4,194,304とした理由

三菱電機のサーボMR-J4-Bの高分解能絶対位置エンコーダの仕様が 4,194,304pulses/revのため

・基本パラメータ1のPr3の1回転あたりの移動量を1000とした理由

エンコーダ1回転あたりの移動量を1.000mmとしたため

・原点復帰基本パラメータのPr43の原点復帰方式、原点復帰方法をデータセット式、負方向(アドレス減少方向)としてあります。

そのほかの基本パラメータ、詳細パラメータも機械に応じて、設定する必要があります。

QD77MS シンプルモーション設定
QD77MS シンプルモーション設定2

設定項目は以上です。


作成するプログラムの一覧です。
MAINと動作回路とSUBになります。

QD77MS プログラム一覧
次はラダープログラムです。

・MAIN

QD77MS ラダープログラム1
QD77MS ラダープログラム2
QD77MS ラダープログラム3
QD77MS ラダープログラム4
QD77MS ラダープログラム5

・動作回路

QD77MS ラダープログラム6
QD77MS ラダープログラム7
QD77MS ラダープログラム8
QD77MS ラダープログラム9
QD77MS ラダープログラム10
QD77MS ラダープログラム11
QD77MS ラダープログラム12
QD77MS ラダープログラム13

・SUB

QD77MS ラダープログラム14


以外にもさまざまな構成のラダープログラムも作成しております。

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